北海道胆振東部地震② 明かりのない街。
次の日。
起きて、とりあえず家のすぐ近くにあるコンビニへ行ってみました。
何もない。
弁当もない。
飲み物もない。
体を拭くシートみたいな物もない。
多分、酒なんかは真っ先になくなったんじゃないでしょうか(笑)
なのに、
カップ麺だけはやたら残ってる。
まあ、お湯沸かせないですからね。
そりゃ残るか。
H川君に連絡して、とりあえず一緒に店へ行くことにしました。
電気はまだ戻っていません。
当然、冷蔵庫も止まったまま。
「このまま腐らせるくらいなら、なんか食うか」
となって、
店にあるもので適当にカレーライスを作りました。
二人で食べて、
洗い物はそのまま。
すすきのは断水していて、自宅も断水。
洗い物どころではありません。
「このあと、どうする?」
営業もできない。
家に帰っても電気も水もない。
とりあえず二人で街をブラブラしました。
スマホの充電も減っていく。
そこでH川君が持っていた車に乗って、
車でスマホを充電しながら待機することにしました。
時間が経って、夜になる。
普段ならネオンや看板で明るいすすきのから、
どんどん明かりがなくなっていきました。
少し車で走っていると、
海外から来た旅行者たちもいました。
当然、みんな混乱しています。
その中から聞こえてきた、
「Fuck……」
そりゃそうだよな、と思いました。
知らない土地。
しかも海外旅行に来て、
いきなり大きな地震。
電気もつかない。
水も出ない。
信号も消えている。
店も開いていない。
日本人の自分たちですら何が起きているのか分からないのに、海外から来た人ならもっと不安だったと思います。
一方で、街を見ているといろいろな人もいました。
無料で炊き出しをしている店。
普段よりグッと値段を下げて、半額くらいでラーメンを出している店もありました。
そこは電気がないので、
ランタンで店内を照らしながら営業していました。
自家発電設備を持っているビルもあったようで、
その中に入っている店舗のオーナーが、
「誰でも携帯の充電しに来ていいよ」
と開放しているところもありました。
そうこうしているうちに、
H川君の後輩も合流。
さらに何人か集まってきました。
そして彼らも酒を飲むらしい。
でも、よく見るとH川君たちだけじゃありません。
すすきののあちこちで、
大勢の人が暗闇の中、道路の路肩に座って仲間たちと酒を飲んでいました。
おそらく近くの店同士の知り合いや、常連客なんかもいたんだと思います。
電気の消えたすすきの。
暗い路上に座って酒を飲む人たち。
そして酔っ払って、
フラフラと歩き出す人。
その光景を見て思いました。
バイオハザードと何ら変わらない。
暗闇の中から、
フラフラ……。
フラフラ……。
ゾンビそのものです(笑)
普段は日本でも有数の明るい繁華街。
そのすすきのが真っ暗になって、
路上にはゾンビ……
いや、
酔っ払いたち。
今思い返しても、
あの夜のすすきのは異様な光景でした。
北海道胆振東部地震③へ続きます。

コメント